目標14 海の豊かさを守ろう

 「豊かさの源である自然環境がより良く保全され、人の営みと自然が調和した志摩の景観が広がるなかで、持続的に志摩の多様な食材が生産されている」姿を実現するため、以下の取組を進めています。

 

 

1.先進的な資源管理型漁業の推進

志摩市では、漁業者が主体となり、古くから先進的な資源管理型漁業に取り組んでいます。

アワビやトラフグなどの志摩市を代表する高級水産物やクルマエビ、マナマコ、ヒラメ、マダイ、カサゴなど、さまざまな種類の稚魚や稚貝を放流して、積極的に水産資源の増大に取り組んでいるほか、三重県の規則で定められている漁獲できるサイズなどの規制を上回る規制を、漁業者自らが設定して漁を行うなど、「御食国(みけつくに)」として長い間地域に引き継がれてきた漁業を継承するための努力が行われています。

(1)イセエビの共同操業

志摩市は全国でも有数のイセエビの漁獲量を誇ります。

志摩市の和具地区では、かつては漁業者が競い合って刺網によるイセエビ漁を行っていましたが、近年では数人の漁業者が網を持ち寄って1隻の船に乗り合い、共同で漁を行うようになり、水揚げしたイセエビの売り上げを均等分配しています。

また、三重県では約70グラムとなっている獲っても良いイセエビのサイズを、自主的に120グラムまで引き上げることで小型のイセエビを保護しています。

大きなイセエビだけを漁獲しているにもかかわらず、漁獲量は安定しており、より少ないイセエビでこれまでと同じ水揚げ金額となっているほか、共同操業を行うことで漁船の燃料費や漁具の修繕費などが5分の1程度まで軽減し、網を修理するための時間なども短くなるなどコストが削減され、利益率が向上して漁業経営が安定しています。

限りある海の資源を持続可能な形で有効に活用するとともに、地域の漁業者が共存することができる。また、地域の観光資源としても重要なイセエビを観光施設に安定して供給することにもつながっている和具地区のイセエビ漁は、御食国の歴史を継承する非常に優れた取組となっています。

詳しくは、下記の参考資料をご参照ください。

 

志摩の国チャンネル特別番組 「御食国志摩 サステナブルシーフード・シンポジウム 世界が注目!!和具のイセエビ漁!~持続可能な農林漁業が持つ価値を活かそう~」

 

イセエビの共同操業について(PDF:459.5KB)

伊勢エビ守る三重の漁師 共同操業で資源管理(産経新聞)

(2)あのりふぐの資源管理(平成16年度地域づくり総務大臣表彰受賞)

「あのりふぐ」とは、志摩市阿児町の安乗漁港を中心に、志摩市内の漁港に水揚げされる体重700グラム以上の天然トラフグのことです。

トラフグのはえ縄漁は、安乗地区で戦前から行われていましたが、漁獲量は少なく、水揚げされたトラフグはほとんどが大阪などに運ばれていました。しかし昭和59年に突然トラフグが豊漁となり、安乗地区の漁業者がこれからどうやってトラフグのはえ縄漁を行えば良いかを学ぶために、先進地である西日本の漁協を訪れました。

そこで漁業者が、「西日本ではさまざまな漁法でトラフグ漁を行った結果、乱獲されて水揚げが減少してしまった」という話を聞き、資源管理の大切さに気が付きました。地元に戻って議論し、漁法は「底はえ縄」のみとすることや漁期は10月から2月末までとすること、体重600グラム以下のトラフグは再放流するといった自主的な取り決めを作るとともに、同じ海域でトラフグ漁を行っていた愛知県や静岡県の漁業者にも働きかけて、このルールを共有したのです。

そして昭和61年からは自らお金を出し合って年間10万尾以上の稚魚の放流に取り組むなど、積極的に資源を増やす取り組みを続けた結果、年によって変動はあるものの、毎年水揚げされるようになりました。

さらに安乗地区の漁業者は、せっかく釣れるようになったトラフグを有効に活用して地域の活性化に結び付けようと、「あのりふぐ」の名前でブランド化を進めることを考えました。平成11年から伊勢神宮に献納を始めるとともに、平成15年には地域の飲食店と連携して「あのりふぐ協議会」を立ち上げ、「志摩市に来ないと食べられない、新鮮で美味しい天然トラフグ」として売り出しました。

漁業者がしっかりと資源管理を行い、飲食店が新鮮で美味しい料理として観光客に振る舞う。この取り組みの結果、冬場はオフシーズンだった旅館のお客さんが増え、需要が増えたことでトラフグの価格も向上したことで漁業者の所得も増えました。

主体的な資源管理と飲食店との連携により、あのりふぐは食を活かした持続可能な地域づくりの良いモデルとして、平成17年には「地域づくり総務大臣表彰」を受賞したり「立ち上がる農山漁村」に選定されたりしています。

あのりふぐ協議会

(3)種苗放流事業

志摩市では、漁業協同組合と志摩市などが連携して、稚魚や稚貝を放流することにより、積極的に水産資源の増大に取り組んでいます。

また、こうした事業に、三重県立水産高校の生徒がスキューバダイビングの技術を活かして参加したり、保育園の子どもたちが参加することにより、水産資源を大切にすることの大切さを学ぶ機会にもなっています。

 

近年では、こうした水産物を販売している企業からも支援を受けています。

 

放流事業実施魚種

 魚類:マダイ、ヒラメ、トラフグ、カサゴ

 甲殻類:クルマエビ、ヨシエビ

 貝類:アワビ

 その他:ナマコ

2.干潟・藻場の再生

志摩市では、陸と海との太く滑らかな栄養の循環を再生するため、英虞湾や的矢湾などの内湾息を中心に、干潟や藻場の再生に取り組んでいます。

干潟や藻場を再生することで、多くの生き物が育つ場が広がり、豊かな海の再生につながります。

干潟や藻場を再生しよう!

(1)沿岸遊休地を活用した干潟の再生

志摩市の英虞湾では江戸時代から干拓が行われてきましたが、近年では遊休化している場所が多くなっています。こうした沿岸の遊休地を活用し、堤防の水門を開放して海水を導入することにより、干潟再生の取組を進めています。

この取組は様々な地域の関係者が連携して豊かな海の再生に取り組んでいるとして、平成26年6月に日立環境財団などが主催する第41回環境賞を受賞しています。

市民と連携した干潟の再生(PDF:3MB)

第41回環境賞の表彰式に出席しました

(2)アマモ場の再生

志摩市の的矢湾の最奥部にある伊雑の浦にはアマモの群落が広がり、志摩市特産の「あおさのり(ヒトエグサ)」の主要漁場となっていました。しかし近年では海底に有機物が堆積してアマモの群落が消滅し、海が濁るようになったことでアオサノリの養殖も出来なくなっています。

このため、的矢湾の漁業者の皆さんと市民ボランティアが連携し、的矢湾でアマモを増やすための取組を進めています。

全国アマモサミット2017in伊勢志摩

お問い合わせ先

志摩市役所 政策推進部 SDGs未来都市推進室
〒517-0592 三重県志摩市阿児町鵜方3098番地22
電話番号:0599-44-0206
ファクス:0599-44-5252
お問い合わせはこちらから

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