少しの傷やけがにもご注意を!
少しの傷やけががもとで、急激に症状が進行し、深刻な病状になる細菌感染があります。正しく知って、適切に予防・対応しましょう。
劇症型溶血性レンサ球菌感染症とは・・・
溶血性レンサ球菌は、鼻やのどに常在し、咽頭炎(のどの風邪)を引き起こす細菌として知られていますが、まれに通常では細菌が存在しない筋肉などにレンサ球菌が傷から侵入し、「劇症型溶血性レンサ球菌感染症(STSS)」をひきおこします。
◎主な症状
最初は手足の強い痛み(激痛)、発熱、血圧の低下などから始まり、筋肉など組織の壊死(えし)や呼吸状態の悪化、多臓器不全など場合によっては数時間~1日単位で急激に状態が悪化します。
◎発生状況
今年は全国的に昨年を上回るスピードで、患者報告数が急増しています。全国で1185名、三重県でも、過去最多となる20名の発生報告(三重県ホームページによる)があり、死亡例も報告されています。
◎予防・対応方法
手洗いや咳エチケット、傷口の適切な処置といった基本的な感染防止対策が有効です。傷口はなめたりせず、まず流水(水道水)で1~3分洗いましょう。水道がなければ、ペットボトルの水(1~2リットル)で洗い、清潔なハンカチやタオルを当てましょう。小さな傷であっても油断せずに処置することが大切です。
また、けがをした後はもちろん、けがをした記憶がなくても手足の強い痛みや腫れ、発熱などの感染の兆候がみられた場合には、速やかに医療機関を受診しましょう。
劇症型溶血性レンサ球菌感染症は時間との戦いです。一刻も早く治療を受けることが重要です。
ビブリオ・バルニフィカス感染症とは・・・
海中でけがをしたり、菌の付着した魚を調理した際にけがをするなどして菌が体に入り、繁殖して発症します。劇症型溶血性レンサ球菌感染症と同様、数時間~1日単位で激しい痛みや発熱などの症状が現れます。ビブリオ・バルニフィカスは、海水と真水が混ざる場所で海水温が15℃以上になると、菌が増えて魚に付着したり、海中を菌が漂い、伊勢湾沿岸で6~9月の海水浴シーズンに報告が上がります。
予防・対応方法については、劇症型溶血性レンサ球菌感染症を参考にしてください。
健康な人は過敏になる必要はありませんが、肝硬変などの肝臓疾患、免疫力の低下など基礎疾患のある人や貧血の治療で鉄剤を内服している人は、重篤化することがあるため注意が必要です。海産物を生のまま食べることは避け、加熱調理したものを食べるようにしましょう。
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志摩市役所 健康福祉部 健康推進課
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更新日:2024年08月01日