志摩市阿児町にある「旧猪子家住宅」が登録有形文化財(建造物)に登録されました

更新日:2023年01月10日

志摩市阿児町神明にある「旧猪子家住宅」が、平成29年11月17日に開催された国の文化審議会文化財分科会を経て、国の登録有形文化財(建造物)として登録されました。 これにより、志摩市内にある登録有形文化財(建造物)は8件となりました。

国の登録有形文化財(建造物)の登録されたものの概要

名称

・旧猪子家住宅主屋(きゅういのこけじゅうたくしゅおく) 1棟 ・旧猪子家住宅土蔵(きゅういのこけじゅうたくどぞう) 1棟 ・旧猪子家住宅門柱(きゅういのこけじゅうたくもんちゅう) 1基

所在地

・志摩市阿児町神明地区

年代

・主屋:昭和9年/昭和中期・平成27年~29年改修 ・土蔵:昭和9年 ・門柱:昭和9年

建築面積

・主屋:95.2平方メートル  ・土蔵:19.8平方メートル  ・門柱:間口3.0メートル

概要

旧猪子家住宅は、明治13年に四国で生まれ、保険会社の各地の支店長などの要職を歴任した猪子彌平(いのこやへい)氏の退職後の住居として、昭和9年に英虞湾(あごわん)を見下ろす高台の南斜面に建築された住宅です。 主屋は木造平屋建てで、張り出した玄関と台所部のそれぞれに入母屋の屋根を架け、変化に富んだ外観となっています。内部には、床の間・付書院(つけしょいん)・松竹梅などの彫刻を施した欄間(らんま)を持つ和室と、漆喰塗壁(しっくいぬりかべ)・漆塗り仕上げの格天井(ごうてんじょう)の洋間である旧書斎などがあり、和洋の上質な意匠を併せ持っています。第二次世界大戦後に伊勢志摩国立公園となり、保養地としての利用がすすむこの地域の和洋折衷の建物の先駆けとして、造形の規範となる建物です。  主屋の西には、2階建てで寄棟(よせむね)屋根の土蔵が主屋に面して建っています。敷地西面に建つ門柱は、主柱(おもばしら)の上に笠石(かさいし)を載せ、側面を瘤出(こぶだ)し仕上げとした重厚なもので、街路の歴史的景観に良好な影響を与えています。

建造物の外観など

旧猪子家住宅主屋

旧猪子家住宅主屋

左上:主屋正面、右上:外観(北東から)、左下:旧書斎の洋間、右下:付書院を持つ和室

旧猪子家住宅土蔵

旧猪子家住宅土蔵

左:土蔵外観、右:入口の観音開きの板扉

旧猪子家住宅門柱

旧猪子家住宅門柱

左:門柱正面、右:主門柱の瘤出し仕上げ(北側)

この記事に関するお問い合わせ先

教育委員会事務局 生涯学習スポーツ課
〒517-0592 三重県志摩市阿児町鵜方3098番地22
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