志摩市阿児町にある「松井真珠店」が登録有形文化財(建造物)に登録されました
志摩市阿児町神明にある「松井真珠店」が、令和3年6月24日に国の登録有形文化財(建造物)として登録されました。 これにより、志摩市内にある登録有形文化財(建造物)は10件となりました。
国の登録有形文化財(建造物)の登録されたものの概要
名称
・松井真珠店店舗(まついしんじゅてんてんぽ) 1棟
・松井真珠店蔵(まついしんじゅてんくら) 1棟
所在地
・志摩市阿児町神明地区
年代
・店舗:昭和4年頃/昭和48年改修
・蔵:昭和26年
建築面積
・店舗:75平方メートル
・蔵:26平方メートル
概要
松井真珠店は賢島の海岸通りにあり、店舗間口を英虞湾に面して建っています。松井家は明治38年から志摩市内で天然真珠の買付・販売を行い、昭和4年の志摩電機鉄道(現在の近畿日本鉄道志摩線)の開業に伴って賢島駅前に真珠販売の店舗を構え、現在に至っています。 店舗は寄棟(よせむね)屋根の木造二階建てで、1階を店舗、2階を客室や居間として利用しています。1階の外壁は、昭和48年の改修により一部漆喰(しっくい)塗壁と海鼠(なまこ)壁になっています。蔵は主に商品の真珠を納めるためのもので、鉄筋コンクリート造二階建てです。防犯・防火を意識し、鉄扉や窓は堅牢な造りをしています。長い間「真珠蔵」として使用され、平成11年からは賢島美術館として利用されています。 松井真珠店は、賢島が観光開発された昭和前期頃の建造物群で、映画『男はつらいよ(第39作)』(松竹映画・昭和62年)の舞台としても利用されました。真珠生産地で小売業を営んだ最初の例と考えられ、真珠養殖業の歴史を考える上でも貴重な事例です。
建造物の外観など
店舗外観(南西から)
蔵外観(北西から)
地図情報
この記事に関するお問い合わせ先
志摩市歴史民俗資料館
〒517-0214 三重県志摩市磯部町迫間878番地9
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更新日:2023年01月19日