志摩市の課題とあるべき姿・志摩市における取組

更新日:2023年01月10日

志摩市の抱える課題

豊かな自然とともに暮らし続けるための環境保全 ≪環境≫
  • 沿岸海域の環境が急激に変化しており、「磯焼け」と呼ばれる藻場の消失などにより水産資源が著しく減少しています。
  • 陸と海を一体のものと捉え、豊かな自然環境や、調和のとれた景観の保全に取り組む必要があります。

 

御食国の歴史・伝統・食文化を次世代へ継承 ≪社会≫
  • 農林漁業者の高齢化と後継者不足により従事者数が激減しており、観光資源として重要な御食国の食材の確保が懸念される状態にあります。
  • 御食国としての歴史を支えてきた農林漁業や、生活の上に成り立ってきた伝統文化の価値を再創造し、観光産業の振興と一体のものとして次世代に継承する必要があります。
 ニューノーマルへの適応による新たな価値の創出 ≪経済≫
  • 新たな顧客層の獲得とともに、長期的な滞在に対応する豊かな自然や伝統文化を生かしたコンテンツの充実が求められています。
  • SDG s達成に向けた取組を「見える化」するプラットフォームを設立することで、三側面の課題をまとめ、 新たな繋がりを生み出し、経済循環・自律的好循環へとつなげます。

 

 

 

横山天空カフェテラス

2030年に志摩市のあるべき姿

■地域の魅力を生かした産業を基礎に、自らの願いを叶える力強さを備えた市民が、つながりあって小さな地域とまちを支え、文化・伝統を守りながら、美しい自然とともに活き活きと暮らしている。

 

■新型コロナウイルス感染症という脅威のなかで新たに生まれた価値観(=地域の宝)を共有し生かすことで、魅力が高まり、より一層地域が磨き上げられるといった好循環が創出されている。さらに、そのような循環により、持続可能なまちづくりが行われ、志摩市を愛する次世代が育まれるといった、世代の循環も生まれている。

 

■SDGsの理念による環境・社会・経済の三側面が連携した循環型の暮らしがパートナーシップにより実現し、志摩市の良さを凝縮した質の高い「観光」が提供され、地域の資源を生かした産業で活力ある地域が形成されている。

 

自然と人が共生するまち ≪環境≫

・豊かな海を守る事業を漁業関係者や有識者と立案実施している。 ・豊かな自然の恵みをまちの財産として守り、生かしている。

 

市民が誇りをもって暮らすまち ≪社会≫

・伝統・文化や、生活・産業の基盤となる豊かな自然環境を守り、継承する人材を育むための文化教育や環境教育が行われている。 ・暮らしやすさが確保され、文化・伝統が市民の力で絶えることなく維持されている。

 

地域の良さを生かした産業が元気なまち ≪経済≫

・「志摩の真の価値」を生かした体験型観光コンテンツ等の充実により、リピーターの増加が図られている。 ・新しい生活様式を踏まえた自然体験を中心とする体験型アクティビティやワーケーションが広く浸透している。

 

志摩市における取組

SDGsには17の目標がありますが、自治体における取組には、 (1)国の方針を受けて自治体行政の責務として推進するSDGs (2)それぞれの自治体の固有の条件を踏まえて推進するSDGs に大別されます。

(1)については、福祉、教育、人権などを中心に、義務的・包括的に取り組まなければならない目標であり、(2)は、志摩市の特徴を活かして自主的・選択的に取り組む目標となります。 志摩市の自主的・選択的な目標として、志摩市総合戦略などに基づいて、志摩市の魅力を生み出す6つの強みを持続可能な形で強化していくことを目的に、経済、社会、環境の3つの側面から以下の目標の達成に取り組んでいます。

 

環境側面での優先目標                    

自然と共存してきた 御食国の食文化を支える基盤となる陸と海との物質循環の保全と再生、水産資源の管理、沿岸域の生物多様性の保全を進めるため、

「海洋ごみや富栄養化を含む、特に陸上活動による汚染など、あらゆる種類の海洋汚染を防止し、大幅に削減する(ゴール14 ターゲット1)」

 

「健全で生産的な海洋を実現するため、海洋及び沿岸の生態系の回復のための取組を行う(ゴール14 ターゲット2)」

 

「水産資源を、実現可能な最短期間で少なくとも各資源の生物学的特性によって定められる最大持続生産量のレベルまで回復させるため、2020年までに、漁獲を効果的に規制し、過剰漁業や違法・無報告・無規制(IUU)漁業及び破壊的な漁業慣行を終了し、科学的な管理計画を実施する(ゴール14 ターゲット4)」

 

「自然生息地の劣化を抑制し、生物多様性の損失を阻止し、2020年までに絶滅危惧種を保護し、また絶滅防止するための緊急かつ意味のある対策を講じる(目標15 ターゲット5)」

 

の取組を進めます。

 

社会側面での優先目標                    

国立公園の豊かな海・豊かな里とともに暮らし続ける御食国としての歴史を支えてきた農林漁業や、市民の生活の上に成り立ってきた伝統文化の価値を再創造し、観光産業の振興と一体のものとして次世代に継承していくため、

「雇用創出、地方の文化振興・産品販促につながる持続可能な観光業を促進するための政策を立案し実施する(ゴール8 ターゲット9)」

 

「世界の文化遺産及び自然遺産の保護・保全の努力を強化する(ゴール11 ターゲット4)」

 

「2030年までに、人々があらゆる場所において、持続可能な開発及び自然と調和したライフスタイルに関する情報と意識を持つようにする(ゴール12 ターゲット8)」

 

の取組を進めます。

 

経済側面での優先目標 

御食国としての歴史を背景とする農林漁業と観光業の連携による 「食」をキーワードとした誘客の促進を図るため、

「雇用創出、地方の文化振興・産品販促につながる持続可能な観光業を促進するための政策を立案し実施する(目標8 ターゲット9)」

 

の取組を進めます。

この記事に関するお問い合わせ先

志摩市役所 政策推進部 総合政策課
〒517-0592 三重県志摩市阿児町鵜方3098番地22
電話番号:0599-44-0205
ファクス:0599-44-5252